takumaxブログ

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ドン底の自分を支えてくれるのは嫌いな奴

オンデーズ社長より

「ドン底の時に自分を支えてくれるのは「仲間の存在」じゃ無くて、自分を馬鹿にしてきた嫌いな奴。「ここで俺がダメになったアイツら皆喜ぶんだろな」そう想像するとメチャクチャ腹立つから絶対諦めたくなくなる。仲間はみんな「よく頑張った。これ以上無理すんなよ」って言ってくれるから甘えてしまう。」


と以前、ツイートしたら、なんだか反応が良かったので、もう少し突っ込んで詳しく書いてみる。

よく「信じられる仲間の存在が大切だよ」的な話しを少年時代とか、いろんな大人に言われたし、本でも漫画でもその手の話しは掃いて捨てるほど出てくる。

ところが経営者という職業(ほかの職業はきちんとやったことがないのでよくわからない)を自分がやってて、この20年で実感してるのは

一番辛い時、会社経営を諦めてしまいそうになった時に、自分を最後の最後に踏ん張らせてくれたのは


「思い出すだけでも胸がムカつく程、嫌いな人達の存在」だったなーという事実だ。


僕にも一応、信じあえる仲間が数名だけいる。

特に一番仲が良いのは、Dr.ストレッチなんかを運営しているフュービックという会社の黒川社長だ。

黒川社長は、親友であり、負けたくないライバルでもあり、共に経営を学ぶ学友のような、そんな僕にとっては、とても稀有で有難い存在だ。

そして、もうなんどもアチコチで話してるので「またかよ」と思われるかもしれないが、OWNDAYSは明日にでも死にそうなくらい赤字続きで、ボロボロの借金まみれの会社で、僕は今から10年前にそんなOWNDAYSの再生を引き受けてオーナー社長になったのだが、最初の5年間は特に酷かった。

この辺の話に興味のある方はコチラの再生物語をどうぞ。

OWNDAYSの経営を引き受けて2年目くらいの冬。

一番「ヤバイ時」があった。

誰からも助けてもらえず、3億近い資金がショートして、万策尽きて「いよいよ観念して自己破産かな」と思った時。

そんな時に、この最大の親友である黒川社長の支えで助かったかというと、全くそんな事はない。

半ば鬱状態に陥ってしまった当時の僕を見て、親友の黒川社長は

「もう十分頑張ったよ。ここで倒産しても、売却しても誰も修治君を責めないし、OWNDAYSを辞めても、また1から頑張れば良いじゃん!俺も仕事発注してあげるし、いくらでも食っていけるから、もうこれ以上無理しない方が良いよ。」と、とても優しい言葉をかけてくれた。

いい迷惑である。

信頼できる友人は、「これ以上、無理をして自殺でもしてしまったら大変だ!」と、親友がゆえの優しさから僕を心から心配してタオルを投げてくれるのである。

僕も正直、その言葉に救われて「そうだよなー、ここで諦めても黒川さんに助けてもらえば飯は食ってけるからもう諦めようかな・・」と観念してしまいそうになった。


ところがどっこい、僕は幸いな事に、とても恨み深く、いつまでもネチネチと過去に人からされた嫌な仕打ちを覚えているような粘着質で根暗な性格だった。

親友の言葉に救われ、全てを諦めて、その優しさに身を委ねてしまいそうになった時に、夜ベッドに入って目を閉じると、ふつふつと瞼の裏に浮かんで来たのは「自分をバカにしてた沢山の奴らが喜ぶ顔」だった。


会社を民事再生させる、誰かに売却する。

なんにせよOWNDAYSの再建に僕が失敗したと知ったら、アイツは「ほらな!やっぱりあの生意気なガキには無理だったんだよ!ザマーミロ!」と腹を抱えて、僕の失敗を美味しく酒の肴にして居酒屋で語り合うことだろう。

もしくは、社長に就任した時に「あんたみたいな人がこの会社を再生させられるとは到底思えない」と唾を吐きながら会社を去っていった社員達の顔である。

アイツらも喜ぶだろうなー・・

「おい、聞いたか?あのバカ社長、やっぱりOWNDAYSを倒産させたらしいぜ!やっぱり俺たち早めに辞めて正解だったな!」と安堵する、元社員達の喜ぶ顔である。

それを思い出すと、堪らなく悔しかったし、絶対に負けたくない。俺がここで負けたら、アイツらが正しかった事になってしまう。それだけは死んでも許せねぇ。そう思うと不思議と全身に力が漲ってきたのである。

その結果、最後の最後まで苦しみもがき、あがく事ができ、結果としてピンチを脱して今の自分がある。

仮に僕が誰からも好かれるような爽やかな好青年で、みんなが僕を好いてくれていて、僕の諦めを受け入れてくれるような状態だったら、あの時にさっさとその優しさに甘えて僕はOWNDAYSの再建を諦めて経営を投げ出していたことだろう。


だから、あの時、最後の最後、どん底に追い込まれた僕の精神を「支えて」くれてたのは、反吐が出るほどムカつく奴らなのである。

ありがたや。ありがたや。今はその人達に心からの感謝でいっぱいである。


歪んだ感情には間違いないが、それで僕が踏ん張れたのは事実なので正直に告白しておく。



ただ最近、ちょっと問題がある。

あんまりバカにされなくなってしまったのだ・・・。

陰ではバカにされてるのかもしれないが、最近では面と向かって「お前なんかに会社の経営なんて無理だ!」とか「アンタみたいな人が会社を成長させられるわけない!」「OWNDAYS?あーあのダサい潰れそうなメガネの会社ね」とか全然言われなくなってしまったのである。これは大変困った事態である。

みんなあまり僕に優しくしないでほしい。

このままだと、次に大きなピンチが来た時に「何がなんでも絶対に見返してやる!」と思えなくなってしまうではないか。


僕はしょうもない人間なのである。こんな公の場のブログで


オナラ、プップー、ぶひぶひ。


とか書いちゃうような、しょうもない奴なのである。さあ思い切りバカにしてくれ。


「あんな奴、やっぱりどうせ今だけだ。そのうちスグにOWNDAYSなんて潰れるさ。俺は応援もしなければ、ましてや投資も融資も絶対にしねーぜ」と是非言ってほしい。

そしたら僕はそれをまた漲る力に変えることができる。

社員もあんまり僕を慕わないでくれ。

慕われると、可愛くなってしまうじゃないか。

愛すべき可愛い社員ばかりだと、ピンチの時に、みんなの生活が心配になってしまって「俺なんかが社長やるより大きな会社に吸収された方が皆んなの生活が安定するから、可愛い皆んなの為に俺は経営を諦めようかな・・」とか思ってしまって弱音を吐いてしまうじゃないか。


「あんたみたいな人が社長だと不安だ!」「あんたに社長の能力なんてない!」「あーあ、もっと能力のある社長だったらOWNDAYSはもっと成長できるのにな」そう居酒屋で愚痴ってくれ。


そしたら「ふざけんな!見てろよ、絶対にもっと良い会社にして、もっともっと大きな会社にして、お前たちを見返してやる!」と思えるから。そういうヒリヒリとした緊張感をいつまでも持っていたい。


うーん・・自分で書いててもなんか歪んでるなぁ・・。

でもまあこういう考え方も、一つの考え方だと思うので蓋せずに吐き出しておこう。


もし今、これを読んでいて、どん底で、もがき苦しみ、自分の夢を諦めようか悩んでいる人がいたら、今まで自分を否定して、自分の夢を笑ってきた奴のことを是非、寝る前にまぶたを閉じてよく思い出してみてほしい。


今あなたが諦めれば、そいつらが喜ぶだけだ。


そいつらへの最大の復讐は、あなたが、あなたの夢を、あなた自身の力で叶えてしまうことだ。


ほら、そう考えると、なんだか力が湧いてくるでしょ?



ということで僕も、まだ夢を叶えれてないので、ただ今絶賛バカにする人募集中。



オナラ、プップーーー。



今回はステマでもなんでもない只の戯言でした。恐縮です。